本格的なアウトソーシングには業務分析が必須

皆さん、こんにちは。今日は、給与計算をはじめとした人事業務全般のアウトソーシングの実態についてお話しをします。

当社では採用・組織人事コンサルティング事業だけでなく、給与計算アウトソーシングや福利厚生業務といった人事事務の業務分析を得意にしております。不景気によるコスト削減の必要性が高まり、最近、人事部のスタッフが数十人もいるような大企業が真剣に給与計算をはじめとした人事業務のアウトソースを検討するようになりました。

このようなお話しをいただいた時、私たちは必ず一定時間をかけた「業務分析」をさせていただきます。これをサボるとアウトソースを導入しても大抵トラブルがおきるからです。
それは、ほとんどの業務手順が可視化されてなく、担当スタッフの頭に眠っているケースが多いからです。怖いことに、“一応”業務マニュアルというものが存在することも多いのです。

このマニュアルを頼りに工数把握をして、アウトソースを始めるとどうしてもうまく業務が回りません。計算した工数を大幅に上回る時間と労力が発生するのです。なぜなら、肝心かなめの業務手順は、そこには書いていないからです。

一般的に、大企業の人事部は社員へのサービスという観点が発達しており、社員のワガママや多様化する事業部の要求になんとか応えようと一生懸命仕事をされています。
ただ、そのノウハウが属人的で可視化されていないことが多く、標準化、外注化の際に大問題になるのです。

私たちアウトソーサーもビジネスですので、当然、利益とリスクも検討して受託の契約をおこないますが、そもそもの工数把握が正しくできていないのですから、どんなに電卓をたたいてみたところで、うまくいかないことのほうが多いのです。

このような理由から、私たちは半年から1年かけて、十分な業務分析を行うようにしています。そして業務の標準化と安定化のためにどの位の費用がかかるものなのかを明確に示すようにします。

お見積もりを見た人事責任者の方々は、実際の社員の給与と比較して予想以上のコストに最初はびっくりします。
ところが、正社員の採用コスト、教育コスト、引継ぎコスト、直接人件費以外の管理コストまでを含めると2年目から大体コストダウンが始まり、3年目には大幅なコストメリットが見出せるようになります。

大規模な社内業務をアウトソースする場合は、このように中期的な的確なコスト計算がとても大切です。目先の利益ばかり追うと結果的にアウトソースは失敗し、コストも高くなる可能性が大きいのです。実際、そういう事例を多くみてきた私たちは、今後も自信を持って、お客様に業務分析の重要性をご理解いただくよう、努力していこうと思います。

樋口弘和