給与計算担当者の方々へ 年末調整のポイント(3/3)

年末調整業務において押さえておくべきポイント発信、最終回です。この第3回では「従業員からの問い合わせ」についてのポイントをお話しさせていただきます。

■第1回はこちら→「扶養控除申告書、配偶者特別控除申告書」

■第2回はこちら→「保険料控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書、前職の源泉徴収票の提出」

 


(3)従業員からの問い合わせ


1.年末調整において調整金額が大きくなる例

年末調整処理を正しく処理しても、12月の給与明細や源泉徴収票を見た従業員の方から「所得税が多い!」などの問い合わせをいただくことがあります。毎月の給与および賞与から源泉徴収した税額の1年間の合計額は、年間の給与総額について納めなければいけない税額(年税額)と一致しないのが通常ですが、特に年末調整により所得税の追徴が多く発生する例を以下いくつか記載いたしました。従業員の方へのご説明の参考としていただければ幸いです。


①扶養人数に変更があった。

毎月の給与および賞与から源泉徴収される所得税はその時点で申告されている扶養親族の人数により算出されますが、年税額を計算する際には、その年の12月31日時点での扶養人数により算出されます。このため、年の途中で扶養家族の減少があった場合は、年末調整での所得税の追徴が多くなることが考えられます。


②賞与において源泉徴収される所得税が少なかった。

賞与において源泉徴収される所得税は、賞与支払い月の前月中に支払われた給与金額をもとに算出します。このため、例えば12月に賞与の支払いがあった場合で、11月の給与金額がなんらかの原因で少なかった場合は、賞与において源泉徴収される所得税が少なくなり、その結果年末調整での追徴が多くなることが考えられます。
また、毎月の給与金額と比較して賞与の金額が極端に多い場合も、前月中に支払われた
給与金額をもとに算出した所得税では、年税額との差が大きくなり、年末調整での追徴が多くなることが考えられます。


③住宅借入金等特別控除が終わった。

住宅借入金等特別控除を受ける期間には上限があり、住宅を取得した時期によりますが、10年または15年となっています。例えば、平成12年に住宅取得した方は昨年で15年の適用期間が終了していますので、本年からは控除対象外となります。「急に所得税があがった」、という問い合わせがあった際には、住宅借入金等特別控除の状況をご確認ください。