給与計算担当者の方々へ 年末調整のポイント(2/3)

前回に引き続き、年末調整業務において押さえておくべきポイントについてです。この第2回では「保険料控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書、前職の源泉徴収票の提出」のポイントをお話しさせていただきます。

■前回(第1回)はこちら→「扶養控除申告書、配偶者特別控除申告書」


(2)保険料控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書、前職の源泉徴収票の提出


1.保険料控除申告における証明書の添付について

保険料控除申告を受けるためには、必ず本年分の控除証明書の原本の添付が必要です。(一部例外あり)。控除証明書のコピーの添付や、保険契約書のコピーの添付では不可となっていますので注意が必要です。以前、控除証明書のかわりに保険証書の原本が添付された申告書を拝見したことがありますが、こちらも当然処理不可です。添付間違いは従業員への連絡、間違った添付書類の返却などの作業が発生しますので、記入例等にしっかり記載するようにしましょう。


2.住宅借入金等特別控除申告における確認ポイント

住宅を取得した年の控除申告は確定申告にておこないます。年末調整では処理しないことを案内しましょう。また、申告書は控除を受けることとなる各年分のものが一括して税務署より送付されます。会社からの配布でないため、万一紛失した場合は税務署にて再交付を受ける必要がある旨を案内してください。
受領した申告書および金融機関の発行する残高証明書は特に以下を確認してください。

①申告書へ本人が記載した住所、すでに印字されている住所、残高証明書に記載された住所に不一致がないか?

→住宅借入金等特別控除を受けるためには、その年の12月31日時点で居住の用に供している必要があります。転居等により、居住していない家屋は控除の対象になりませんので注意が必要です。

②申告書に記載された「居住開始年月日」と残高証明書に記載された借入開始日に大きなズレはないか?

→2つの日付に大きな差がある場合、住宅ローンの借り換えをおこなっていることが考えられ、残高証明書に記載されている金額をそのまま控除金額算出に使用できないことがありますのでご注意ください。

※詳しくは国税庁HPをご参照ください。
 タックスアンサー「No1233 住宅ローン等の借換えをしたとき」
 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1233.htm


3.前職の源泉徴収票における確認ポイント

まず、本年途中に入社された方について、前職の会社よりまだ源泉徴収票を受領していない場合は、すぐに取り寄せるよう案内をすることが重要です。この時期はどの会社も源泉徴収票の発行依頼が多くあり時間がかかりますので、提出期限に間に合うよう手配してもらいましょう。受領した源泉徴収票は特に以下を確認してください。

①本年途中入社の方のもので、かつ本年のものであるか?

→昨年以前より在籍している方が前年の源泉徴収票を添付してくる場合があり
ます。受領した源泉徴収票をシステムへ機械的に入力してしまうことのないよ
う注意しましょう。

②給与所得の源泉徴収票であるか?

→退職所得の源泉徴収票を添付する方がいますのでご注意ください。

③本人の源泉徴収票であるか?

→配偶者、扶養家族のものを誤って添付する方がいますのでご注意ください。

④乙欄で処理されたものでないか?

→乙欄で処理された給与所得に対する源泉徴収票は年末調整でなく確定申告にて処理することとなっています。

⑤退職年月日の記載はあるか?

→正しい退職日の記載があることを確認します。

⑥支払者の記載はあるか?

→住所、名称が明記されていることを確認します。

 

■第3回はこちら→「従業員からの問い合わせ」